「海外から入ってこないなら日本の木材使おうよ!」
「現場監督の仕事ってどうなるの?」
そんな事思ったことありませんか?
記事を最後まで読んでいただくことでウッドショックと日本林業の現実についてわかります。
そして監督業、建設業でこの先に不安を抱えている人も多くいると思います。
これからはどのように働いていくのが良いのか。それについても解説していきます。
ウッドショックとは
以前に原因について詳しく記事でまとめてますのでご覧ください。

簡単に原因を説明すると
コロナ禍により世界的にテレワークが普及し住宅の需要が急増しました。
特にアメリカは低金利も追い風となり過去最多の戸建て住宅の着工数を記録しています。
それといち早くコロナ禍を脱出し経済回復に成功した中国が郊外に住宅を建てているのが原因です。
日本は今まで6割以上を外国の木材に頼ってきたため急に外国からの木材普及が止まると
日本市場全体が木材不足となり木材価格が高騰している状況です。
これをウッドショックと言っています。
解決策 「日本の木材使えばいいじゃん。」が駄目な理由
当然の答えですよね。
実際日本の国土の内7割を森林が覆っています。
「めっちゃ木あるじゃん!使おうよ!」となりますよね。
しかしこのウッドショック問題はそんな簡単なことではないのです。
その理由を見ていきましょう。
圧倒的な人手不足

引用:総務省『国勢調査』
現在日本では林業労働者数が約4万5千人程います。
昭和55年には14万6千人もいた労働者から比較すると3分の1まで減っています。
またグラフのように他産業から見ても労働者の高齢化なども深刻です。
またここまで人が減ってしまった一つの原因として林業は現場での事故が非常に多いということにあります

引用:総務省『国勢調査』
。
死傷年千人率を見てもらうとわかるように林業除く全産業で2.2人、林業では驚愕の20.8人
全産業の中でもぶっち切りの一位です。
日本の木材=高いのは間違い。
みなさん 国産材=高い という考えありませんか。
これ間違ってます。
なんと日本の材木って材料によってはめちゃめちゃ安いんです。
その結果外国に大量に買われています。

農林水産省国際部:引用
表をみてもらうと歴然ですね。
中国の急激的な経済成長により土木工事の型枠やコンクリートの型枠が必要となり日本から輸入している状況で、
韓国は現在日本の化粧材などが人気があり需要があるみたいです。
大量に輸出はしてはいるもの全体的な儲けとしてほとんどないに等しく
理由は林業のコスト削減が積み重なり利益を全く乗せれていないのが現状です。
日本国内に材料を回す前に外国に買われているのです。
日本の木材は品質がよく高値で売買されているのは遠い過去のことなんです。
所有者が分からない森林が無数にある。
所有者不明土地問題研究会によると全国で所有者がわからない森林が約410万ヘクタールもあります。
大体九州くらい面積です。
その規模の土地が所有者が不明という事態は相当ヤバい状況です。
また住宅地にはどっからが誰の土地なのかを明示する境界ポイントというものがあります。

↑このようなものです。
しかし森林には細かい境界がなく、過去に入れてるとしても地形の変化でなくなっていることが多いです。
日本の森を整備するにはまずは役所の方々がこの森は元々誰が所有者だったのか、そしてその森は相続人に正式に相続されているか、誰に相続されているかその人は健在か。など気が遠くなるような作業が必要になるのです。
勿論、所有者がわからないと木材の伐採、林道の整備なども勝手にはできません。
そのような膨大な作業をする時間、税金はどこにあるのでしょうか。
まとめ 現場で働く人はどうすべきなのか
以上が日本の林業の現実となります。
正直言って数ヶ月、数年でどうにかなるような問題ではないのは確かです。
木を育てるには何十年と時間が掛かります。時間が掛かるということはお金がかかります。
何十年も先の事にお金をかける余裕は今の日本にはありませんよね。
ウッドショックの影響はお客様が家が建てれなくなることが一番の問題です。
しかし現場監督、職人さん共に木材がなければ仕事ができません。

国土交通省:引用
グラフと通り新築の戸建て住宅の半数以上が木造です。
そのため今回のウッドショックで木材が入らず工事できない工務店やメーカーなどが多数あるようです。
工事が止まれば職人さんや監督の仕事がなくなります。
監督は基本的に正社員で働いていることがほとんどなので給料がでない事はまずないですが
これが長期的に続くとなれば正社員も例外ではありません。
「正社員だから大丈夫」なんて時代は終わりつつあります。
今の会社に依存するだけでなく自分という人間の市場価値を高めていくことが必要です。
- 資格を取得する。
- 管理職まで昇格する。
- 他社の工法、普段触れないような知識を吸収する。
- 現場でコミュニケーション能力を高める。
などと他にも様々ありますが何気ない毎日が自分を高めるチャンスが幾つも転がっているのです。
市場価値を高める前に転職サイトに登録して現在の自分がいくらの価値があるのかを見極めるのも重要です。
僕が転職したときはマイナビを使い転職活動を行いました。
今の自分が狙える企業などもわかるので今でもよく使います。
いつでも転職できるという道があると気持ちに余裕ができます。そうなると今の仕事のパフォーマンスも上がります。
とにかく監督、職人さんは落ち着いて自分の知識、技術を磨いて市場価値を上げよう!!